ブックタイトル塩川伊一郎評伝
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塩川伊一郎評伝
どのような話があったのかは、日記には書かれていないが、次の日にわざわざ森山まで出向いたことは、伊一郎の言葉が「疎野」であったにもかかわらず、話した内容が熊二の心をゆり動かしたのであろう。熊二は伊一郎に会いながら、森山村の土地や生活の様子を見ることによって、伊一郎の願いに答えられるかを調べたのであろう。森山村は稲が色づきはじめ、秋蚕の繭かきも終ったころで畑の雑穀もみのりの時期であった。その二週間後、さらに五日おいて伊一郎は熊二宅を訪れている。そして三回目にして、森山村の人々が集った所で話しをしてくれることを熊二に了承させている。伊一郎の熱意が熊二の心を動かしたのである。