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概要

塩川伊一郎評伝

あとがきにかえて塩川伊一郎の妻すゐの三十三回忌、次女ふみの二十三回忌、三男伊三郎の七回忌の法要の行なわれる日に、『塩川伊一郎評伝』を発刊することができ、誠に喜びに耐えません。ふみ、伊三郎は生前、本の発刊を強く望んでおりましたが、果たせぬまま亡くなりました。この本の発刊は三人への何よりの供養になることと思います。伊一郎のことを広く、また後世に伝えることは私たち遺族の大きな責務と感じておりました。伊一郎は、他者への思いやりの「心」とそのために事業を興す「才」を持ち合わせた人でありました。そこで伊一郎の本は、その「人柄」についてはエピソードなども交え多くの人に共感していただけるように、しかしその「業績」については客観的に記し、史料としても耐え得るようなものでなければならないと考えておりました。この難しい注文に小林先生は見事に答えてくださいました。先生は、平成四年小諸市立野岸小学校長をご引退後も佐久地方の地誌についてご研究を続けられており、現在市町村誌のご執筆もされております。伊一郎についても多くの史料を綿密に調査し、分かりやすくかつ正確に執筆してくださいました。その熱意と忍耐に敬服するとともに、大いなる感謝の念を禁じ得ません。