ブックタイトル塩川伊一郎評伝
- ページ
- 272/332
このページは 塩川伊一郎評伝 の電子ブックに掲載されている272ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 塩川伊一郎評伝 の電子ブックに掲載されている272ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
塩川伊一郎評伝
合計金五拾弐円参拾銭総計金九百拾参円二十一銭第四編苺ノ栽培及「ヂャム」ノ製造第一章起原夫レ洋桃缶詰製造ハ純粋ノ製造工業ナリ。工業ハ年間不断一定ノ労力及建物器具機械ヲ運転スルニアラザレバ、到定有利ナル経営ヲミル能ハザルヤ定則ノアルアリ、変動ス可カラズ。然ルニ農家栽培ノ傍ラ之ヲ行フ。殊ニ僅々二三カ月ノ製造期ナル洋桃ノミヲ目的トシテ行ハントスル、是交通販路上ノ関係余義ナキ変通ノ法ナリト雖モ、多額ノ資本ヲ投ゼル建物器具ヲシテ徒ニ遊々放浪ニ任ジテ錆ノ蔓延腐蝕ニ委スルガ如キハ不経済ノ極ニシテ、労力ハ勿論流通資本ノ如キモ亦安価ニ利用シ得ザル等ノ不利実ニ莫大ナリト云ハザル可ラズ。故ニ可及的其製造期ノ延長ヲ図リ、之ニ由リ此等ノ損失ヲ減少シ、以テ洋桃缶詰ノ負担スル無用ノ入費ヲ除キテ廉価ニ製造シ、外界ノ競争ニ堪フルノ余力ヲ準備スルコトハ唯ニ自家経営ノ為メニアラズ、実ニ当郡洋桃業一般商略上必要ナル手段ナリトス。依テ適当ナル製造原料ヲ