ブックタイトル塩川伊一郎評伝
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塩川伊一郎評伝
路ヲ拡張スルニ至レリ。桃果ノ如キ一時ニ成熟スルモノハ労力ノ足ラザルタメ腐敗ノ困難アリタルモ本器ノ発明ニ依リ斯ル困難ヲ救済スルニ至レルハ洋桃栽培及缶詰製造上貢献少ナカラスト信ズ。明治三十九年塩川式殺蛾燈ヲ発明特許ヲ得タリ。本器ハ害虫ヲ誘殺スルニ至大ノ効アリ。今三十九年十月山梨県主催一府九県連合共進会ニ於テて洋桃糖煮缶詰及苺ジャムヲ出品シ何レモ三等賞銅牌ヲ受領ス。明治四十年四月東京府博覧会ニ洋桃糖缶詰ヲ出品シ一等賞ヲ受領ス。明治四十年塩川式第二〓皮器ヲ発明シ発明特許ヲ得タリ。本器ハ工女一人ニテ一百貫以上ノ〓皮ヲナシ得ベシ。明治四十一年四月長野県主催全国缶詰業者連合大会品評会ニ洋桃糖煮缶詰ヲ出品シ一等賞ヲ受領ス。今年京都主催全国生産品博覧会ニ洋桃糖煮缶詰及苺ジャムヲ出品シ三等賞銅牌ヲ受領ス。同年九月長野県主催一府十県連合共進会ニ洋桃糖煮缶詰ヲ出品シ二等賞銀牌、苺ジャム三等賞銅牌ヲ受領ス。今ヤ種々研究ヲ重ヌルニ随ヒ倍々難問題ニ遭遇シ、洋桃ノ乾燥ニ就テ斬新ナル製造法ヲ工夫シツツアリ近キ将来ニ其製造ニ着手セント欲ス。又同果実ヲ菓子ニ応用シ果実汁液ヲ搾取シ酒類ヲ醸造シ、又ハ果液ニ炭酸瓦斯ヲ含有セシメ香味アル飲料ヲ製造セントス。洋桃多大ノ産額ヲ生果販売、又ハ各種製造ニ使用シ以テ斯業ノ発展上、聊力遺憾ナカラシメ、浅間山下磽礁地ノ生産力ヲ増進シ、以テ自ラ利スルニ