ブックタイトル塩川伊一郎評伝
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塩川伊一郎評伝
リ。千古ノ白雪ヲ載キ天表ニ魏然トシテ屹立スル駒ケ岳、朝日ヲ受ケテ水晶山ノ如ク、山麓ハ暗ク木曽川堂々ト流レ景色言表レス、御岳山ヲ拝ス、峻山屹立霜鋒ヲ峻スルガ如シ、福島ニテ朝食兼晝食ス粕汁ハ美味言フベカラズ、木曽川ノ沿岸ヲ漸ク離ル旭将軍ノ城址ヲ見ル、巴鎧掛ノ松アリ、駒岳ヲ一週シテ後南ニ出ス、足痛甚シ、道路ハ雪解ケ泥濘ニシテ草鞋ハ切レルトモ銭無ケレバ買コトヲ得ズ、加フルニ足豆出来タレバ痛言フヘカラズ、薮原ハ櫛ノ産地ナリ、櫛店路傍ニ多シ、呼テ客ヲ引ク、鳥井峠ヲ超工新道ヲ回リテ悪道ヲ過ル苦シサニ険シキ山ヲ超テ漸ク頂上ニ達ス、奈良本ニ宿ス竿商ト同宿ス三月六日晴出雲ノ少年ト同行ス、彼ハ銭ヲ僧家豪家ニ乞フテ生活スト言フ、是ヨリハ路平坦ナリ、松本ヲ過ギ保福寺ノ前村ニテ一泊ス三月七日上田ニテ盆ヲ預ケ金ヲ借リテ下宅阿部氏ノ家ニ宿ス典膳町上田碓田周蔵