ブックタイトル塩川伊一郎評伝
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塩川伊一郎評伝
塩川伊一郎父子の果樹への情熱と木村熊二先生の卓越した指導のたまもの編著者小林收「塩川伊一郎についてまとめてほしい」と一族の方から話があった時、私は一瞬ためらった。「木村熊二先生と塩川伊一郎によって三岡の桃栽培がはじめられた」という話は聞いていたが、今までに書かれた本や展示物にはいろいろな話がまことしやかに語られていて、子どもたちにどう教えたらいいのか迷っていたからである。しばらくして塩川善郎氏が東京女子大学附属比較文化研究所に所蔵されていた、木村熊二先生の書かれた「森山村桃樹栽培の経緯について」を複写して送ってきた。それは毛筆で書かれたむずかしい文章であったが、何回か読んでいくうちに、木村先生と伊一郎との出会いから、桃栽培のはじまりについてくわしく書かれた文章であることがわかった。この文がほんとうに木村先生の自筆であるかどうか、木村先生については小諸で最もくわしい本町の武重夏雄先生に鑑定していただいて確証を得た。そこで、『木村熊二日記H』に出てくる伊一郎関係の記述を抜すいしながら調べていくと、記述されていた内容が一致したのである。