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概要

塩川伊一郎評伝

一二・七・一三一森山桃実熟季となりたり八ヽ二五塩川伊一郎より桃缶到来す、『木村熊二日記H』には、木村が長野にいても桃の季節になると森山の桃のことを想い出し、伊一郎もまた、缶詰やジャムができ上がると、木村に贈って感謝の気持ちをあらわしていた。昭和二十八年一月七日の『信濃教育』誌には、「郷土の偉人伊一郎の名は浅間の煙とともに消えないであろう」と書かれているが、伊一郎父子にとって木村熊二の指導に対する感謝の念もまた、浅間の煙のように消えなかったことであろう。