ブックタイトル塩川伊一郎評伝
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塩川伊一郎評伝
浅問山麓に豊かな桃園が広がる(平成7年5月撮影) 伊一郎父子が、自己の富や権力を得るために洋桃栽培をしなかったことは、多くのエピソードが物語っている。常に地域の人々のことを考える細民救済とでもいう確固たる信念を持っていたが故に、全ての事業に人々の尊敬を得たのであった。森山を訪れて付近の様子をみた時、熊二の胸にうかんだ「アメリカ留学時代の桃の木」が、伊一郎と若者たちの努力によって成功し、缶詰へのアイデアが大きな収益となって花ひらいたことは、熊二にとっても忘れることができない思い出となったであろう。小諸を去って長野へ赴いた熊二は、二代目伊一郎の時代になっても時々森山を訪れている。日記の中には、大正五・六ヽ二森山村へ美樹恵同行塩川伊一郎方訪問遠山へ立ちよる。一一・八ヽ一七過日塩川伊一郎君より苺ジャム一ダ― ス贈らる好意可謝也