ブックタイトル塩川伊一郎評伝
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塩川伊一郎評伝
二小果実の栽培と農閑期の副業へのアイディア桃とイチゴについてはこと細かに書いてきたが、伊一郎は『信濃毎日新聞』に「趣味と実益に富る小果実栽培法― 空地利用の園芸(弊園数年の実地試験)」という文をのせている。(明治四一二〇・二五日号) (資料編十一三参照) それを簡単に紹介すると、各種の小果実を混植して果樹園とし、家の庭やかきね等のあき地を利用して栽培するとよい。専門的でなく、老人や子どもでも興味をもって楽しみつつ、実益ある仕事になる、生果のままか製品にして市場に売れば百円ぐらい利益はむずかしくない。自家用として朝夕子どもたちの副食物として、食事のあとや来客の接待にも使える。一年に五十円ぐらいの節約になるし、菓子類を食べるより胃腸をいためる心配はなく、栄養上も大きな効力がある。小果実は害虫にかかることも少なく凶作になることもなく毎年一疋の収穫がある。私の園で利益があって栽培の簡単なものは、草イチゴ、木イチゴ、房スグリの三種である。草イチゴ