ブックタイトル塩川伊一郎評伝
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塩川伊一郎評伝
で小売だけにたよるなの四つをあげた。そして解決法として自らの経験に基いて、一土質の鑑定を二十余年の実験に基いて責任もって行う。二苗は、病害霜害にかかりにくく、農産の良種を接木した精撰種を保証づけて販売する。三栽培は、果樹剪定法の原則に則り、それに自家独得発明の新技術を教授する。四果実は、特約の便法を設けて、最高価をもって全部を購売する。塩川缶詰は、一日一千貫以上の生果を使用する設備を持ち、機械力を以て工費を削減しており、東京・横浜ヽ大阪など各地の商店と取引しているので、最高価で原料を購入する。五私の発明した〓皮器と核抜器の発明は桃缶詰製造の上で一大福音となり、生果の需要を激増させ、販路の拡張となって、国産の一つとなった。六今後も適当な土地がある限り、桃の栽培につとめ、内には生業の発達をはかり、外に向かっては国産物の輸出に心を注ぎ、もって日本の富を増す一助となることを期待する。と農家の人々を励まし、農工一体で安定した桃づくりに向かって努力することを説いた。私はもとより浅学無識であったが、二十余年間の研究によって、洋桃栽培に成功し、人生を全うしたと信じている。ほかに比べるもののない良い種類を選び出し、生果の販路を東京に開き、缶詰所を設立して桃の缶詰をつくり、〓皮器と核抜器の発明によって仕事の能率を早め、洋桃栽培に一大発展を